座り易いYチェアお話 

Yチェア  座り心地の良い椅子 デンマーク

Yチェアの座りやすさをお伝えするお話し

目次

  • 座り易い椅子を探す
  • Yチェアとの出会い
  • Yチェアの向こう側にあるもの
  • Yチェアが座り易い理由
  • 長く使える椅子Yチェア

座り易い椅子とは

「座り心地の良い椅子!」といっても人それぞれ身体的(体格・骨格・性別)や感覚的(硬い柔らかいなどの感じ方・好みなど)や利用する場所、さらにその椅子に合わせるテーブル(サイズ・形状)によっても異なります。勿論、個人差もあります。その中で「お客様の様々な要望に合う椅子を探す」というものは永遠のテーマ的なようにも思いますが…まず椅子に座りながら体を左右前後に振ったり、お尻の位置や腰の位置を動かしながら座り心地を確認して下さい。また足を組み替えたり、背もたれや肘が上手く納まるか?足がぶらぶらしていないか確認してください。出来たら靴を脱いで自宅で使うイメージに合わせて確認してください。また家族間でも体格や座り好みも異なります・・・同じデザインの椅子ばかりではなくデザインの違う椅子を選ばれる?というお客様もおられます。その場合は樹種を揃えたり・・・座面の色彩やカラーリングをコーディネートして違和感ないようにさせて頂きます。特に男性はより寛げるように肘付がある椅子をお勧めします。その中でも特にお勧めしたい椅子にカールハンセン&サン社(デンマーク)が製造する「Yチェア・CH-24」という背もたれが湾曲した椅子です。この椅子の特徴は紙ヒモ(ペーパーコード)で座面が巻かれていて背もたれに曲木を使った肘掛け椅子です。後ろ側の背もたれ部分の笠木がY「ワイ」になっている為、通称Yチェア(または・・・ウィッシュボーンチェア)と呼ばれています。CH(シーエイチ)とは「製造会社名のカール ハンセン社製の=CARL HANSEN社」の頭文字をとっています。

Yチェア との出会い

2000年現在の家具店継ぐ事を決心(帰鳥)し、当時(↑)扱っていた家具や雰囲気を一新してお店をリニューアルする為、全国家具産地(展示会)や関連イベントに出向きながら、新しくする自分のお店で取り扱う家具・椅子などを探すことにしました。(Yチェアの存在は当時から知っていましたが・・・取り扱い等は判らなかったので輸入代理店に連絡し現物確認を兼ねて数週間後、ショールーム(渋谷)に行くことにしました。まだ今のようにGoogleマップ(スマホ)もなく印刷した地図を片手に、大通りから入り組んだ路地を幾つか入ったところに、ひっそりと古びたコンクリートの外観に深い緑色のツタが無造作に絡み合う控えめな店構を発見玄関横の小さな文字看板にもツタが絡まって・・・そのツタの隙間からスポットライトに照らされた「ディーサイン」という文字に目が留まりました。早速、玄関の片開きドアをゆっくり開けると無垢の柔らかい感触の床材と光量を抑えた電球色の温かいスポット照明に照らされ10脚位の椅子がゆったりと綺麗に並べてありました。

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どれも素朴でシンプルな木のぬくもりのある白木の椅子というのが最初の印象でした・・・。すると奥から男性(担当者)が現れて・・・名刺交換おもむろに…私の腰かけている椅子(Yチェア) の歴史やその背景にあるものづくりのストーリーなど興味深いお話をゆっくりと囁くような口調で説明してくれました。その時の感じた掛け心地は…肘掛け先端部(丸い木部)の優しい手触り(ソープフィニッシュのサラッとした感触)体全体をホールドしてくれる安定感、脚を組み替える度に座面(ロープ)のきしむ音の臨場感は驚くほど心地よかった記憶でした。さらに早朝から展示会場を歩き回った疲労感と最寄り駅~徒歩でしたので、ようやく到着したという達成(解放)感からか…その椅子にかなり深く身を預けリラックスした状態で・・・彼の話に耳を傾けながら約1時間半は過ごしました。当時の記憶は今でもしっかりと脳裏に焼付いています

Yチェアの向こう側にあるもの

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早速、鳥取に帰って契約文書を交わし同時に展示品を注文することにしました。数週間後、真新しい段ボールに入ったビーチ材のYチェア1脚が到着しました。店内の一番目立つところに旭川のシンプルな家具達と一緒に展示・レイアウトしました。従来の商品は売り尽くし閉店セールを行い、その後、店内改装しリニューアルOPEN、広域に新聞折込チラシを入れて・・・来店されるお客様に一通り商品説明を試みます。「この椅子はビーチ材のソープフィニッシュなんです・・・。」「木肌がしっかりあり、やさしい手触りいいんですよね・・・。」「デンマークの有名な椅子なんですよ・・・。」担当者から受けたお話し通りの説明を試みるのですが・・・中々成約に至りません。勿論、通常の椅子よりは高額なので売りこなすのは難しいというのは承知していましたが・・・あまりの売れなさに心が折れて・・・撃沈状態でした。…こんな状態が約2~3年間位続きました。

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そんなある日・・・好意にして頂いている建築家の先生から「新しく完成する図書館(現:湯梨浜町泊村)にシンプルな椅子を入れてみたいんだけど・・・どれが良いか?」というお話を頂きました。早速(数日後)図面を見せてもらいながらお話を伺うと・・・「来館者が自由に利用できるように!中庭からも気軽に出入りできる建築設計(建物)なんだ!館内に数か所プライバシーを確保したスペースを設けてある・・・好きな本を持ってゆっくりした時間を過ごす・・・そこには座り心地の異なる椅子を配置して自分の好きな椅子に座りながら・・・憩いのサロンのような図書館にしたい・・・そんなコンセプトなんだよ。」その先生の自信みなぎる表情や力強いメッセージ性あるストーリーは設計計画を通して来館者の利用イメージや本を読む様子が容易に読み取れました。私は数週間後、実際に椅子のサンプルや見本帳などを持ち込み・・・背もたれの角度、大きさ、樹種の違い、経年変化やメンテナンスなどや、椅子の使い方など…打合せを何度かさせて頂きながら(その先生には何度もダメ出しをくらいながらでしたが・・・真剣勝負でした。)最終的に座り心地やデザインの異なる(白木のペーパーコード仕様)椅子を無事納入させて頂きました。

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今、当時の事を改めて思い出すと・・・「物の良さを伝える事ばかり頑張っていましたが・・・」そうではなく「使われる方の状態(シチュエーション)をイメージして、どのように椅子が使われていたり…その椅子が利用者にどういう状況をもたらせることができるのか…利用者の気持ちになって創意工夫し自分なりのイメージや使い方をお伝えする事、さらにはその椅子の背景にあるモノづくりなども一緒にお伝えする事」が全く出来ていなかったように思います。今、あの若き日の苦い経験を活かし・・・実際に自分の生活の中で使ってみながら…日々検証しています。

Yチェア が座り易い理由

どこから見てもプロポーションが良い

一度見ると忘れられないシンプルなデザインで洗練された曲線の美しい椅子です。その理由として肘置きを兼ねた湾曲しているアーム部分は曲木と言って1本の木材を蒸気で蒸してU字型の型に入れて乾燥させています。Y型の背もたれの板は強度を出す為、複層板(板が重ねてあります)になっています。曲がりくねっている後脚は蒸気で曲げた木材を削り出して加工されたものです。この3次元に見える曲線脚が柔らかい優雅な雰囲気を醸し出しています。見た目だけではなく体を深く腰かけても姿勢を変えれる位のゆったりとした余裕があるので同じ姿勢で腰かけたまま重心の移動が楽に出来るようになっています。

色々な座り方が出来る

ダイニングで食事用に使うのはもちろん、TVを見たり、読書したりする時にスツールを使って足を投げ出して座ると更に長い時間椅子の上で寛げます(1~2時間は大丈夫です)更に座面や背もたれにクッションなどを使うと更に楽に座れます。また座面が大きいのであぐらもかけます。女性(小柄)の方は両足を上げて座ったりもできます。また横向きや斜め向きでも座れたり出来るのが面白いです。

軽くて使いやすい

軽さの特徴は良質な木材を使って最大限に細くしている設計と木部パーツを独自の木工技術によって接合部をしっかり組んであるという事、そしてペーパーコードという天然の紙ヒモをこよったものを職人さんが手仕事で編んで座面が作ってあるので驚くほどの軽さです。色々な商業施設などや店舗などでもデザインが良くて座り易く使いやすいという事で建築家の方が推奨して使用されるケースもあります。

メンテナンスしながら長く使える

使用されている木材は耐久性の良い広葉樹(硬木)を使っているので簡単には壊れたりしません。木部は定期的に石鹸やオイルを使ってメンテナンスしながら樹種によって色々な経年変化が楽しめれます。また座面は張替えが出入るので古くなったり切れたりした場合は張替をお勧めします。その時に木部のゆるみ等やパーツ交換も修理可能(有償)です。一般的には張替は10~15年位で行う方が多いです。

お問い合わせは 奥田家具まで

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